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刑務所訪問

先月、久しぶりに工房のあるカルカル市の刑務所を訪問しました。

この刑務所に収監されている女性たちに編み物のトレーニングをし、
女性たちは刑務所内でスルシィのバッグを編んで、工賃を得ています。

大部屋でみんな一緒に規則正しい生活をしているのですが、

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     大部屋でスルシィのバッグを編む、女性たち (ちょっとお行儀が悪いですね)

得たお金は、みなさん子どものために使い、やりがいを持って
仕事をしてくれているようです。

だいたいいつも15人前後の女性たちが収監されていて(現在は17人、
男性は10倍以上の約200人)、ほとんどの人たちが麻薬の売買、
2人が子どもの虐待です。

初めて行った時、収監されている女性たちはどんな人たちなの
だろう、ちょっと怖いな、無視されたりして…などとドキドキしながら
大部屋に入っていったのを覚えています。

それは取り越し苦労で、えっ、ここは刑務所…と思うぐらい、質問には
ちゃんと答えてくれるし、とにかくみなさん明るい! 

刑期の不安や共同生活だし実際はきっと色々あるのではないかと
思うが、悲壮感はあまり感じられない。

でも、現実はそう甘くはない、と思う。

塀の中に自由はないし、言わずもがな、出来心で麻薬の売買に
手を染めてしまった代償は大きい。

中には、もっとも重い刑が確定し、マニラの刑務所に護送された
女性もいます。

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     みなさん、黄色のTシャツを着て、仕事に精をだしています


収監されている間に手に職を、そして出所後はスルシィで働ける
ように、とのことで始めた地域に根ざした取り組みのひとつ。

でも、刑務所に通いだして約2年たつが、出所したのは今までに
たった1人。それも、ある事件を起こしたものの正当防衛が認め
られたから。

この出所した女性が、スルシィで働く意思があるという。
近いうち面接をすることになっているのだが、

やっと一人、スルシィの仲間に迎えることができそうである。


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